◎西表滞在中から読み進めていた『二年間の休暇』を読了。
内容的には昔読んだものでも、あまり省略はなく大筋は同じであった。ただ、当たり前なのだが植物などの名称などの正確さはまったく違っていた。
この文庫では挿絵が完全に再現されているが、いまいちクリアーでないのは惜しいところ。
原題は『Deux Ans de Vacances』で、休暇=バカンスであったことに気付く。
この原題を見ると、ラディゲの『肉体の悪魔』で、第一次世界大戦を少年にとって「四年間の長い休暇だったのだ」と書かれている一節を思い出したのだが、同じフランスということで、なんらかの影響があったのだろうか?
あとがきで、本書は驚異の旅シリーズに属するものであることを知る。なるほど確かにその他の有名な書籍はなんらかの「旅行」がテーマになっている。