11/27 虐殺器官

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◎『虐殺器官』伊藤計劃著を遅まきながら読み終える。久々に自腹購入だが、安いKindle版でなく、レガシーな文庫を選んでしまう。

感想だが、これは翻訳でなく、書いたのは本当に日本人なのかと思うほど、凄まじい才能・知識を感じさせる。
ただ途中で、これは哲学書を読んでいるのか?と思える部分が長く繰り返すのが少々辛い。その要素のひとつである死に関して、作者は強く意識しており、それが文中に色濃く反映されてしまったように思える。また細部での詰めの甘さが残念。5段階で4という評価。

とはいえ、この小説のそもそものベースとなる懸賞に応募した分は、10日で書き上げたというエピソードが残っており、驚異的。生きていれば相当活躍されたのにと思わされる。残念。