5/7 土の記

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◎図書館で借りた『土の記』上下 高村薫(著)を読了。この本を手にとったのは高村薫だったから。

話は奈良県の外れの山中に暮らす70代の男が主人公。

この主人公がボケが入っていて、その心理描写があっちいって、こっちいってで読んでいて付いていくのが苦しい。

主人公の日常に関しては、稲作や畑作の詳細を知ることが出来、特に稲作は科学的に管理されていることが分かり興味深い。

地味な日常の描写が続くが、小説として必要な色付けが撒かれているのはベテランならではという感じ。

文中で「軽トラック」でよいものを「軽四輪」と表記しているのは、よくわからない。きちんと統一されているならまだしも「軽トラック」も使われていてどういうルールなのかイマイチ不明。